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2023.06.21知財調査
【商標・知財コラム】「朔北カレー」VS「サクホク」 弁理士法人レガート知財事務所 弁理士 峯 唯夫 先生

商標・知財コラム 商標調査のスペシャリストのインターマークから、商標・知財コラムをご紹介

「朔北カレー」VS「サクホク」
****「朔北」から観念は生じるのか***


令和5年3月9日判決言渡
令和4年(行ケ)第10122号 審決取消請求事件


■ 事案の概要
 本件は、本願商標「朔北カレー」(指定商品:レトルトパウチされた調理済みカレーなど)が引用商標「サクホク」に類似すると判断した審決に対する、審決取消訴訟です。
 審決は、本願商標の構成中「「朔北」の文字は「北。北方。」等の意味を有する語(「広辞苑第七版」株式会社岩波書店)であるものの、我が国において一般に親しまれた語とはいい難いものであって、直ちに特定の意味合いを想起させることのない一種の造語として認識されるものである。」と認定した上で、分離観察を行い、「本願要部と引用商標は、両者の外観が相違し、観念において比較できないとしても、上記取引の実情を考慮すると、これが、取引上必要な役割を果たす称呼についての共通性を凌駕するほどには顕著なものとは認められない」として、類似すると結論づけました。
 判決は、「我が国においては、「朔北」はおおむね「北の方角」又は「北方の地」を表す単語として理解されるものと認めるのが相当である。」と認定した上で分離観察を行い、「本願要部と引用商標は、称呼が共通するものの、外観及び観念は明確に異なっているところ、・・・称呼による識別性が、外観及び観念による識別性を上回るとはいえないから、本願商標及び引用商標が同一又は類似の商品に使用された場合に、商品の出所につき誤認混同を生ずるおそれがあるとはいえない。」として、非類似と結論づけました。
 判断の分かれ目は「朔北」から観念が想起されるかどうかです。



弁理士法人レガート知財事務所 弁理士


峯 唯夫 先生


主な経歴

1986年峯特許事務所開設、2011年特許業務法人レガート知財事務所に改組。
商標実務は「安全な使用」「ブランド価値の保護」の側面から、調査、使用方法の検討やアドバイスなどを含めたサービスを提供。
これまでに、商標委員会委員、特許委員会委員、意匠委員会委員(90年、13年委員長)、中央知的財産研究所研究員、新人研修講師(意匠担当)、
(財)知的財産研究所タイプフェイス委員会委員、特許庁意匠課「意匠ラウンドテーブル」委員、(財)生活用品振興センターデザイン保全登録審査委員、産業構造審議会意匠小委員会委員、中央大学法学部講師、日本商標協会副会長、等を歴任。
著作権法学会会員、デザインと法協会会長


主な著書

「サービスマーク」(有斐閣、共著)、「商標の法律相談」(青林書院、共著)、「不正競争の法律相談」(青林書院、共著)、「商標・意匠・不正競争」(青林書院)、「判例百選」(有斐閣)、「意匠法コンメンタール」(レクシス・ネクシス 編著)、「ゼミナール意匠法」(法学書院)、「設計図の保護」(パテント)、「私と大学との関わり」(パテント)、「デザイン保護雑感(デザイン産業の視点から)」(パテント)、「デザインによる知的資産経営」(発明・連載)をはじめとする専門誌の執筆・寄稿などの実績も多数。


現在の所属

弁理士法人レガート知財事務所

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