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2024.01.09知財調査
【商標・知財コラム】東海道新幹線再生アルミ 弁理士法人レガート知財事務所 弁理士 峯 唯夫 先生

商標・知財コラム 商標調査のスペシャリストのインターマークから、商標・知財コラムをご紹介

東海道新幹線再生アルミ


 新幹線車両がバットに

2023年の鉄道記念日(10月14日)に、ミズノから、東海道新幹線700系車両の再生アルミから製造されたバットが発売されました。東海道新幹線再生アルミを約95%使用したものです。1400本の販売本数は、ほとんどが予約で売り切れたとのこと。
アルミは融点が低く、再生に適した素材とされています。「東海道新幹線再生アルミ」は、アルミを新製する場合に比べ、製造時に必要なエネルギーを抑えられるため、CO2排出量を97%削減し、環境への負荷を軽減することがでるとのこと(社団法人日本アルミニウム協会算出データ)。そして、新幹線車両のみを素材とした再生アルミは、品質が一定しており、トレーサビリティーが可能であるという利点もあります。

 新幹線車両の再生は難しい

 新幹線車両の再生、溶かせばいいんじゃないの、と思うかもしれませんがそうはいきません。新幹線車両は「ダブルスキン構造」といって、壁は内外二枚のアルミ押出材で構成され、二枚の間隙部分に配線などが収められている。これを溶かすと、アルミと配線などが一緒に溶けてしまい、アルミだけを取り出すことができません。そのために、鉄を作るときの添加剤等として使用されてきました。そこで、JR東海のグループ企業である東京ステーション開発は、アルミと異物との融点及び比重の違いを利用して、アルミと異物とを分離する手法を考案し、純度の高いアルミの再生に成功しました(特許第6786689 号)。
なお、アルミ車両の再生としては東京メトロ05系の例がありますが、タネ車である5000系電車はダブルスキン構造ではなく、表面のみがアルミです。

続きはインターマークコラムにて


弁理士法人レガート知財事務所 弁理士


峯 唯夫 先生


主な経歴

1986年峯特許事務所開設、2011年特許業務法人レガート知財事務所に改組。
商標実務は「安全な使用」「ブランド価値の保護」の側面から、調査、使用方法の検討やアドバイスなどを含めたサービスを提供。
これまでに、商標委員会委員、特許委員会委員、意匠委員会委員(90年、13年委員長)、中央知的財産研究所研究員、新人研修講師(意匠担当)、
(財)知的財産研究所タイプフェイス委員会委員、特許庁意匠課「意匠ラウンドテーブル」委員、(財)生活用品振興センターデザイン保全登録審査委員、産業構造審議会意匠小委員会委員、中央大学法学部講師、日本商標協会副会長、等を歴任。
著作権法学会会員、デザインと法協会会長


主な著書

「サービスマーク」(有斐閣、共著)、「商標の法律相談」(青林書院、共著)、「不正競争の法律相談」(青林書院、共著)、「商標・意匠・不正競争」(青林書院)、「判例百選」(有斐閣)、「意匠法コンメンタール」(レクシス・ネクシス 編著)、「ゼミナール意匠法」(法学書院)、「設計図の保護」(パテント)、「私と大学との関わり」(パテント)、「デザイン保護雑感(デザイン産業の視点から)」(パテント)、「デザインによる知的資産経営」(発明・連載)をはじめとする専門誌の執筆・寄稿などの実績も多数。


現在の所属

弁理士法人レガート知財事務所

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