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GovernanceQ【内部通報特集#2】企業「内部通報」態勢整備の“壁”と社外取締役の“福音”

2023.06.22

《特集シリーズ》今さら聞けない「内部通報」全解剖 【内部通報特集#2】企業「内部通報」態勢整備の“壁”と社外取締役の“福音”

【内部通報特集#1】では、主に2022年6月の公益通報者保護法改正以前の状況をお伝えしたが、法改正以降、目に見えて変化があったのは、内部通報窓口担当者の“人数”だという。『企業不祥事と公益通報者保護法の研究と分析』著者の外井浩志弁護士(外井・鹿野法律事務所、#1記事参照)が再び語る。

「改正前は公益通報窓口担当と言えば、余程の巨大企業を除き、たとえば人事部とか総務部から1人か2人。そんな窓口体制で通報に対応しており、実際はあまり機能してこなかった会社が多かったのではないかと思います。それが改正後は、一定規模の上場企業であれば、まず1人ということはなくなりました。窓口担当者は通報を受け付けて終わりではなく、通報者からヒアリングをしなければならない。1人で通報者の話を聞くのは好ましくないですから、複数の人間、たとえば4~5人のチーム作ったりしています。さらにもっと調査をしなければならない場合は、外部の弁護士とか第三者的な立場の人間を入れて、きちんと調査して審議するような仕組みを作っている会社も出てきた。人数が増えたことで、これはやる気だなという姿勢が見えてきました」

近年、企業経営層による不祥事も散発している。これまでであれば、公益通報窓口で通報を受け付け、その情報がすぐに“下手人”たる役員に流れてしまい、通報自体が揉み消されてしまうケースが問題視されていた。このため改正後は、経営上層部が関与している疑いのある不正・不祥事情報に限って通常窓口とは別ルートの窓口を新たに作って対応している企業もあるという。



目次
●内部通報窓口“体裁を整えただけ派”と“機能させたい派
●業種・業界、IPO、経営者……「内部通報」態勢整備の“温度差”
●社外取締役の発言で「内部通報」態勢が前進するケースも
●プロフィール



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「Governance Q」6月21日より配信を開始している特集シリーズ《今さらな聞けない「内部通報」解剖》の第2回記事「企業「内部通報」態勢整備の“壁”と社外取締役の“福音”」を無料公開。企業・業界間に見られる「公益通報制度」に対する温度差や、内部通報をめぐる経営層、特に社外取締役の役割など、これまでにない切り口で報じています。


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