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Governance Q【会計士「自主規制」機能喪失#2】監督当局の手に落ちた”会計プロフェッション”の倫理基準

2024.08.05

#1から続く会計士を“閉鎖的社会における専門家集団”のように扱い、プロフェッションとしての自主規制を有名無実化させようとする国際会計士倫理基準審議会(IESBA)。その背後にはモニタリング・グループ(MG)、さらには証券監督者国際機構(IOSCO)といったグローバルな規制当局の集まりが控えているのは#1で指摘した通りだ。しかし、なぜそれらの力はここまで大きくなり、会計プロフェッションの自主規制の要というべき「倫理基準」の設定権限まで取り上げることになったのか。それを説明するには、証券や監査のグローバル化が進む最中の2001年に起きた、会計・監査業界を揺るがす世界的事件にさかのぼる必要がある。

エンロン、ワールドコム破綻とアーサー・アンダーセン解散の衝撃


この年、アメリカの総合エネルギー企業、エンロン社で巨額の不正会計が発覚し、2カ月後の2001年12月に、連邦倒産法第11章(Chapter11)の適用を申請し、倒産したのである。同社は海外事業の失敗による損失をSPE(特別目的事業体)に付け替えて簿外債務とし、売り上げ水増しなどの粉飾決算を行っていた。この結果、責任を問われることになったのが、同社の会計監査を担当していたアーサー・アンダーセン会計事務所だった。

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