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Governance Q 第13回【JAL植木義晴×八田進二#1】「羽田衝突事故」に見た乗務員の“自立”とJAL再生

2024.04.17

八田進二・青山学院大学名誉教授が各界の注目人物と「ガバナンス」をテーマに縦横無尽に語り合う大型対談企画。今回はJAL(日本航空)社長・会長を務めた植木義晴氏(2024年3月31日退任)。10年の経営破綻に伴って現役のパイロットから執行役員に転じ、会長としてJAL救済に当たった稲盛和夫氏(京セラ名誉会長、22年8月死去)に指名される格好で12年2月、社長に就任した。それから12年余、社長・会長として激動と混乱のJALを牽引した植木氏だが、事実上、企業経営の経験がなかった中、どのように同社を再生に導いたのか――。コーポレートガバナンスは「一番不得意とするところ」(本人談)という植木氏に、JALで社外監査役(12~20年)を務めた八田教授が“植木流ガバナンス”の神髄に迫る。

身心ともに追い詰められた「羽田発着枠」問題


八田進二 2012年2月にJALの社長に、18年には会長に就任した植木さんですが、いよいよ24年3月31日をもって、会長を退任されました。JALが10年に会社更生法の適用を受けて破綻し、再生のためにやってきた稲盛和夫氏の肝いりで、パイロットだった植木さんが同年2月に執行役員運航本部長でJAL本体に戻って、その2年後に代表取締役社長を引き受けられた。それからの12年間、並大抵の苦労ではなかったでしょう?

植木義晴 JALに入社してから35年、パイロットとして操縦桿を握って空を飛んでいた男が、本社に呼ばれて2年で「経営者になれ」と言われたのですから、それは大変でしたよ。なにせ、経営に関する知識も経験もない。ただ、稲盛さんもそれをわかっていて僕を指名しているし、僕もわかっていて指名を受けた以上は、努力するしかありませんでした。

社長就任から当分の間は1日の仕事が終わった後、毎日必ず30分時間を取って秘書と翌日のスケジュール確認と相談をしていたんです。ただ、「明日はこういう会議があります」と言われても、見たことも聞いたこともない。「何をする会議なんだ?」って聞いても、秘書は「そうおっしゃると思いましたが、私たちも出席したことがないので……」と、毎日がそんな連続。

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